2019.10.25地域・一般 / 地域貢献 / 研究 / 研究者・企業

「インフラサウンド観測による防災への活用」を防災推進国民大会で紹介

10月19日・20日に名古屋市で開催された国内最大級の総合防災イベント、防災推進国民大会(通称:ぼうさいこくたい)2019で、山本 真行教授(システム工学群/総合研究所 インフラサウンド研究室)が「インフラサウンド観測による防災への活用」について紹介しました。

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インフラサウンドとは、津波をはじめ、地震、火山噴火、雷、土砂災害、雪崩などの地球物理学的な現象や、人工的な爆発等によって発生する、人の耳には聞こえない超低周波音のことです。

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インフラサウンドの観測網を構築し日々の変動を連続的に計測できれば、各地域における災害危険性の指標となり得ることから、 山本教授はインフラサウンドの防災への活用に向けた研究を日々進めており、現在では自治体や企業、住民の皆様のご協力のもと全国30か所にインフラサウンドセンサーを設置し観測実験を行っています
また、今年の5月4日には、日本で初めて宇宙空間に到達した民間開発ロケットMOMO3号機で、高層大気中でのインフラサウンド観測実験に成功するなど、インフラサウンドに関する基礎研究も同時に進めています。

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(左の箱が沿岸部に設置しているインフラサウンドセンサー。 家庭に設置可能なサイズであり「地域に1台」のように、1つ観測点が増えるごとに地域全体への防災活用が期待できるものです。)

今回は、一般の方々にもインフラサウンドの防災・減災への活用について広く知っていただく機会になるよう出展しました。
説明ブースを訪れた方々は、最初は「インフラサウンド」という聞きなれない言葉に戸惑われることが多かったものの、インフラサウンドが人の耳には聞こえない低周波音のことであり、象など一部の動物はインフラサウンドでコミュニケーションをとると言われるなどの説明を受けると、「津波が起きる前に象などの動物が逃げていたと聞いたことがある」と、大変興味深そうにされていました。


全国にインフラサウンド観測網が広がり、近い将来、この技術を既存の津波システム等と融合させて、地域防災システムとしての活用につながるよう、今後も研究活動を続けていきます。

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