2021.5.21地域・一般 / 地域貢献 / 研究 / 研究者・企業

山本教授が「超低周波音で捉えられた『はやぶさ2』カプセルの地球帰還」をテーマにイブニングセミナーで講演しました

5月19日、本学地域連携機構主催のイブニングセミナーを開催しました。 本セミナーは、本学の研究成果による地域貢献事例を皆様に紹介し、地域の未来をともに考え、議論することを目的としています。

今年度1回目は山本 真行教授(システム工学群)が「超低周波音で捉えられた『はやぶさ2』カプセルの地球帰還」をテーマに講演を行い、テーマに関心のある方々にご参加いただきました。

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山本教授は、セミナー冒頭、これまでの実験で捉えた超低周波音(インフラサウンド)の測定データから、地球の大気中を伝わる音、巨大な音波発生の仕組みについて、南極の氷河が崩れる音や「はやぶさ1」帰還時の音声を用いて説明しました。続いて、高知県で身近に起こりうる地滑りや土砂崩れ、土石流、雷等の発生のセンシングによる防災への取り組みについても解説しました。最後に、昨年12月、地球に帰還した「はやぶさ2」大気圏再突入カプセル衝撃波の委託観測について、地上7地点でのアレイ観測に成功し、衝撃波のデータのみで軌道決定に向けた解析を進めることを紹介しました。
今後は、インフラサウンドを土砂災害等に活用することをめざして研究を進めるとともに、大気のある惑星・衛星の宇宙探査にも活用したいと語りました。

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(写真:「はやぶさ2」カプセルの地球帰還時の地上観測の様子(c) Curtin大学、高知工科大学、日本大学、茨城大学、JAXA)

参加者からは「南極でインフラサウンドを測定するのはなぜですか」「地面と大気のカップリングは複数回起こっているのではないですか」といった質問や「宇宙に興味があり参加しました。小惑星『Kamishi(香美市)』があることなど初めて知ったことが多くあり勉強になりました。将来は中学校の理科教員になりたいと思っているので、今後もセミナー等に積極的に参加して知識を深めていきたいです」といった感想が寄せられました。

セミナーの動画は地域連携機構のYouTubeに掲載しておりますので、ご覧ください。

次回のイブニングセミナーは、7月21日(水)18:00から高木 方隆教授(システム工学群兼地域連携機構)が「デジカメで自然を測る」をテーマに講演いたします。

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