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- 古沢 浩教授が「小型バイオマス発電の熱を利用した施設園芸」をテーマにイブニングセ…
11月16日、本学地域連携機構主催のイブニングセミナーを開催しました。 本セミナーは、本学の研究成果による地域貢献事例を皆様に紹介し、地域の未来をともに考え、議論することを目的としています。2021年7月以来、1年4カ月ぶりに対面で開催した今回のセミナーには、オンライン参加者も含めて約70人の方々にご参加いただきました。
今年度第4回目は、古沢 浩教授(地域連携機構/環境理工学群)が「小型バイオマス発電の熱を利用した施設園芸」をテーマに講演しました。
古沢教授は、高知県の農業を飛躍的に発展させるためのプロジェクト『IoP(Internet of Plants)が導く「Next次世代型施設園芸農業」への進化プロジェクト』に参画し、大学の隣接地で木質バイオマス燃料による小型熱電併給システムを活用した環境制御型施設園芸ハウスの実証実験を行っています。
セミナーの冒頭、古沢教授は小型バイオマス発電の導入にいたった経緯について、研究機関である大学だからこそ新規事業に取り組む意義があると考え、ファーストペンギンとなるべく2019年から施設園芸の地域実装に取り組み始めたことを説明しました。
続いて、木質燃料の価値について、世界的な脱炭素の動きに起因したエネルギー価格の上昇(グリーンフレーション)の観点から、熱エネルギー源としての木質燃料の重要性や、木を使ったガス化発電だからこそ実現できる「分散型発電」の魅力、ガス化発電の廃熱を利用した付加価値の具体例として、施設園芸での廃熱利用に関する実践状況を紹介しました。
最後に、燃料供給の仕組みづくりや事業化に際しての成功事例が少ない中で、2022年5月には発電稼働率99%を達成し、売電・余剰熱の冷暖房を活用した施設園芸・出荷期間の最大化に成功したことを紹介し、セミナーを締めくくりました。
参加者からは「廃棄されるチップを土壌改良に使用できますか」「チップをガス化してディーゼルエンジンとして活用できますか」といった質問や、「バイオマスについて、発電とボイラー両方の話が聞けて勉強になりました」「バイオマス発電の難しさと利点が分かりましたので、産業として実現させる方法を考えたいと思います」といった感想がよせられました。
セミナーの動画は地域連携機構のYouTubeに掲載しておりますので、ぜひご覧ください。
次回のイブニングセミナーは、1月25日(水)、「こどもITS:高度道路交通システム」をテーマに、地域連携機構の 西内 裕晶准教授が登壇します。
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