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第64次南極地域観測隊の2名が無事に観測を終え、南極観測船「しらせ」で帰国の途に就きました

第64次南極地域観測隊(夏隊)に隊員として参加した西川 泰弘助教(システム工学群)と同行者の山本 耕大さん(大学院修士課程 航空宇宙工学コース 1年/大阪府・私立大阪電気通信大学高等学校出身)は、昨年11月に日本を出発して以来続けてきた南極地域での観測を無事に終え、2月15日に南極観測船「しらせ」に乗船、帰国の途に就きました。
2名は3月21日に豪州フリーマントルで「しらせ」を下船し、翌22日に空路で羽田空港に帰国します。 

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(昭和基地にて。左:山本 耕大さん/右:西川 泰弘助教)

西川助教と山本さんの現地でのミッションは、地震計などを搭載した「ペネトレータ」と呼ばれる先端の尖った観測器(直径10センチ、全長60センチ、重さ8キロ)を設置し、地震活動や氷河の崩落などの動きを把握するための適切な実験場所の選定や観測条件を明らかにすることでした。この観測器には、他の研究機関の各種センサーと一緒に本学が開発したインフラサウンドセンサーも搭載され、南極地域での運用試験を実施しました。

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(写真1枚目:昭和基地周辺の海氷上での観測用ペネトレータ試験/写真2枚目:昭和基地でペネトレータ投下用ドローンの飛行試験)

本研究は、宇宙科学研究所(ISAS)の田中 智教授が代表を務める南極観測事業の萌芽研究観測「南極観測用ペネトレータの開発としらせ氷河および周辺域での集中観測」のもとで実施されました。南極などでは、環境観測システムを設置しようとする際に、障害や危険が数多く存在します。本研究課題では、このような地域において「観測できる場所での観測」ではなく、「観測したい場所での観測」を実現するための技術開発を目的としています。また、南極での観測システムが整えば、崩落した氷河の規模などから地球温暖化の現状を把握することにもつながります。

プロジェクト初年度の重責を担った西川助教と山本さんは、その任務を無事に全うしました。

西川助教からのメッセージ

昭和基地に来てからの一ヶ月半は本当にあっという間で、毎日が新しいことだらけでした。昭和基地での生活に始まり、氷河視察、内陸観測旅行、氷上氷震観測、通信確立試験、露岩域支援、設営支援など、ここに来なければ一生知らずに終わったことだらけでした。特に内陸観測旅行では、360度全て地平線まで雪と氷に覆われた平らな大地の上を、沈まない太陽がくるくる回るという体験ができました。片道に一ヶ月半かかる、コンビニも遊びに行くところもない、常に同じ人と一緒にいる、水も電気もネットも自由に使えない。そんな場所なのに「また来たい」と思わせるとても不思議な場所です。日本に帰るのにまだ一ヶ月、船に揺られて嵐を乗り越えなければなりませんが、元気に帰れた報告をしたいと思います。ご安全に!

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(南極大陸内陸で行ったペネトレータ投下試験)

山本さんからのメッセージ

南極地域での活動を無事に終了し、「しらせ」に戻りました。昭和基地・野外での生活はどれも新鮮で楽しく、南極の雄大な景色・自然を味わいながら行う観測は、日本では経験し得ない出来事となりました。また、南極での観測は、「しらせ」乗員・観測隊の皆さんの協力や国内外の様々な人の支援があって初めて成立する観測活動であると感じました。あとは「しらせ」に乗船して帰るだけですが、ケガをしないようにだけ注意します。復路もご安全に!

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(露岩域での通信用ペネトレータの試験)

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第64次南極地域観測隊の2名が昭和基地に無事到着

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