2026.7.30地域・一般 / 地域貢献 / 研究 / 研究者・企業

-AIが拓く未来-<第4回>高高高知講演会を開催

「高知の高校生に最高の知を」――。そんな想いから企画され、昨年度から始まった「高高高知講演会」。毎回、世界の第一線で活躍する様々な分野の研究者を招き、若い世代と対話する機会を設けています。

7月11日、永国寺キャンパスのイノベーション ラボ棟にてその第4回を開催しました。今回は、東京大学名誉教授であり、長年にわたり日本のスーパーコンピュータ開発を牽引してこられた平木 敬 博士を講師に迎え、「AIとHPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)を極めるスーパーコンピュータ」をテーマにご講演いただきました。当日は高校生27名を含む59名が参加し、最先端技術が切り拓く未来について学びました。

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「皆さんは、とても面白い時代に生きている」
講演の冒頭、平木博士は高校生にそう語りかけました。

急速に社会へ浸透している生成AIですが、例えばChatGPTが登場したのは2022年11月のこと。
「3年でこれだけ変わったのだから、次の3年で何が起きるか誰にも分からない」と述べ、未来に目を向けることの大切さを説きます。

その変化の背景にあるのが、コンピュータ性能の飛躍的な向上です。1960年代に登場したスーパーコンピュータは、半世紀余りで性能が1000兆倍以上向上し、かつて研究機関にしか存在しなかった計算能力が、現在では私たちが日常的に利用するスマートフォンに搭載されるまでになりました。

平木博士は「今スーパーコンピュータでやっていることも、20年後にはスマートフォンでできるようになる」と語り、この進化の先に「2040年頃には人間並みの知能を持つシステムが現れる可能性が高い」という見通しを示しました。

さらに、創薬や新素材開発への応用が期待される次世代の量子コンピュータの可能性にも触れつつ、平木博士は「10年後には今より1000倍高性能な計算機ができている。その時、何ができるかを考えてほしい」と、技術の進歩とともに、それを活用して未来を切り拓いていく発想の重要性を参加者へ伝えました。

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講演終了後には、松崎公紀教授をファシリテーターとして交流会を開催。会場では高校生や一般参加者から次々と質問が寄せられ、講演内容をさらに深める活発な意見交換が行われました。

高校生からは、
「今後AIは人の感情を理解できるようになると思いますか」という質問が寄せられ、これに対し平木博士は、
「もちろん思います。それはもう迷う余地なし。間違いなく、なります」と即答。人間の感情も一定の原理に基づいて成り立っているとの考えを示し、将来的にはAIが感情を理解できるようになるとの見解を述べました。

また、「人間を超える知能を持つAIが生まれた場合、危険性はありますか」という質問に対しては、
「いいことは大してないと思うんですけれど、デメリットも大してない」と述べ、人間の知能にはもともと大きな個人差があることを例に挙げながら、人間を超える知能を持つAIが誕生したとしても、それ自体が脅威になるわけではないとの考えを語りました。

このほか、高校生から勉強法に関する質問が寄せられると、平木博士は「覚えること」よりも「思い出す訓練」の重要性について説明。そのうえで、
「想像力って記憶力の上にのっている。記憶のないところに想像はない」
と語り、新しい発想や想像力も、まずは知識の積み重ねの上に成り立つとの考えを示しました。

今回の講演では、AIや量子コンピュータの未来から、学び方や想像力のあり方まで幅広い話題が語られました。第一線で活躍する研究者との対話を通じて、参加者にとっては未来の技術だけでなく、その未来を切り拓くために必要な学びや考え方についても触れる貴重な機会となりました。


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この講演会の動画は、以下ページで公開予定です。

次回、第5回の「高高高知講演会」は、詳細が決まり次第、本学HPなどでお知らせします。
【高高高知講演会】

【過去の「高高高知講演会」】

2025.5.15 -高知の高校生へ最高の知を- 高高高知講演会を開催
2025.8.8 -なんのために生まれて 何をしながら生きるがか-<第2回>高高高知講演会を開催
2025.12.6 -データを通して世界を理解する-<第3回>高高高知講演会を開催

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