2019.6.17国際交流 / 在学生・保護者 / 地域・一般 / 地域貢献 / 研究 / 研究者・企業

西條教授がサンクトペテルブルク国際経済フォーラムでフューチャー・デザインを紹介

6月6日~8日、ロシアのサンクトペテルブルクで開催された「第23回サンクトペテルブルク国際経済フォーラム」内のセッションに、西條 辰義 教授(経済・マネジメント学群/フューチャー・デザイン研究所所長)が登壇し、持続可能な未来の実現に向けて研究を進める「フューチャー・デザイン」の枠組みを紹介しました。

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タイトル「持続可能な開発に向けて:行動指針の創造」のもと、各国のリーダーや実業家等が一堂に会した同フォーラムでは、世界の未来に関わるあらゆるテーマで熱い討議が行われました。
6日に開催されたセッション「現代のビジネスは長期戦略を成功裏に実現できるか(PwC主催)」に登壇した西條教授は、各国の実業家らと共に、グローバル企業が環境汚染、気候変動などの問題に配慮するにはどうすべきか議論しました。

西條教授は議論の中で、現世代だけでなく将来世代の利益も反映させた意思決定により持続可能な社会をデザインする「フューチャー・デザイン」の考え方を、実践例を交えて紹介しました。

京都府の水道事業の例では、水の安定供給について"水道管路の強化が必要"と考えていた人々が、将来世代の立場になって議論しなおすと、"浄水技術の追求がより良い"との意見になり、イノベーションの方向性をも変えたことを紹介しました。

また、岩手県矢巾町は「フューチャー・デザイン」の枠組みで町自体を変えようとしており、将来世代の立場に立つ姿勢を身につけた住民らによる直接民主制で町の意思決定がなされようとしていると紹介しました。


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西條教授はセッションを振り返り、「目先の利益を追求しがちな現代社会の枠組みの中で、将来世代のことまで考えた意思決定を下すことは簡単なことではないでしょう。しかしながら、既に日本や世界各地でこの枠組みを使って地域の未来を考える動きが始まっています。我々フューチャー・デザイン研究所には、経済学・脳科学・心理学など様々な専門分野の研究者が集まり、あらゆるアプローチで実験・研究を重ねています。フューチャー・デザインの考え方を世界に広め、持続可能な社会の構築に寄与していきたいです。8月には高知県でもワークショップ開催を予定しています」と語りました。

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