2022.1.28在学生・保護者 / 地域・一般 / 地域貢献 / 研究 / 研究者・企業

繁桝 博昭教授が「VRによる知覚・心理」をテーマにイブニングセミナーに登壇

1月26日、本学の地域連携機構主催のイブニングセミナーをオンラインで開催しました。 本セミナーは、本学の研究成果による地域貢献事例を皆様に紹介し、地域の未来をともに考え、議論することを目的としています。今年度第5回目は、繁桝 博昭教授(情報学群)が「VRによる知覚・心理」をテーマに講演し、約50名の参加がありました。

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繁桝教授は、知覚心理学、認知神経科学が専門で、バーチャルリアリティー(VR)の技術を用いた実験や、MRIで脳活動を計測する実験により、人間の知覚、認知、行動のしくみを明らかにする研究を行っています。

セミナーの冒頭、コロナ禍においてVRの役割の重要性が高まっていることを述べ、VRが本質的に現実と同じような効果をもたらすための三要素を紹介しました。続いて、バーチャルな自己身体が実世界と異なる場合の知覚的な影響について検討した研究を解説したうえで、リハビリテーションやトレーニングへの応用の可能性について紹介しました。
さらに、繁桝教授は、現実には存在しない物を呈示したり、容易には訪れることができない環境を体験したりすることができるVRの利点を生かした心理学実験の研究例を紹介しました。
実際に繁桝教授の参画しているVR技術を用いた実践的研究・地域貢献事例として、「医療×VR」プロジェクトe-Janネットワーク株式会社とメタバース空間でコミュニケーションの効果を検討している共同研究よさこい演舞をVRで体験できることをめざす取り組みなどを紹介し、VRが社会に及ぼす影響について解説しました。
最後に繁桝教授は「根源的な問いとして、自己とは何か、自分を規定するものは何なのかを明らかにしていきたいです」と述べ、自身で撮影・作成した360度のVR映像のデモンストレーションを行い、セミナーを締めくくりました。

参加者からは「5Gの浸透でどんな進歩が期待できますか」、「今後ヘッドマウントディスプレイなしで、VRを実現できるようになるでしょうか」、「幼少期からVRを経験することで、その後の人格形成などに悪い影響を及ぼすことはないでしょうか」などの質問が寄せられ、繁桝教授はそれぞれに丁寧に回答しました。

セミナーの動画は地域連携機構のYouTubeに掲載しておりますので、ぜひご覧ください。

2022年度もイブニングセミナーを開催予定です。詳細が決まり次第、ホームページでお知らせいたします。

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