2025.5.20地域・一般 / 地域貢献 / 研究 / 研究者・企業

―AI等を活用し地域の課題解決を目指す― データ&イノベーション学群 PBL第1期プロジェクトが本格始動

5月10日、データ&イノベーション学群の1期生(現2年生)61人が、企業や団体等と連携し、地域の課題解決を目指す10のプロジェクトについて発表しました。

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昨年4月に開設したデータ&イノベーション学群では、広い視野から社会やビジネスにおける未来の形をデザインする力を育むことを目指し、文系・理系の枠を超え、AIやデータサイエンス、経営やマーケティングなど幅広い分野を学んでいます。


その学習プログラムの柱となるのが、企業や団体等と連携し、実社会にある様々な課題の解決を目指すPBL(課題解決型学習:Project Based Learning)です。

今回発表した1期生は、1年生の後期となる昨冬、PBLの連携パートナーとなる銀行や建設会社、商店街組合等と初めて顔合わせをし、打ち合わせや現地調査を行いながら生成AI等での解析を重ねることで、プロジェクトを設計してきました。

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そして、各プロジェクトが今年度から本格的に始動するのを前に、初めて一般に公開する場となったのが、この日の発表会です。

集まったのは、プロジェクトを一緒に進める連携パートナーをはじめ、県内の企業や団体の幹部など約250名。1プロジェクト10分という限られた時間のなかで、各グループが現状分析から課題を提示し、提案できるアイデアを発表しました。

★★2S1A8550-2.png スイング動画から骨格分析を行いAIが言語化する-2.png

例えば、明徳義塾高等学校ゴルフ部と連携し、選手の安定したパフォーマンスをサポートするプロジェクト(上の写真左)では、まず技術面において、選手がスイングしている動画から骨格の動きを分析し(上の写真右)、そのデータをもとにAIが言語化することで、選手や監督にフィードバックします。

またメンタル面では、腕時計型のデバイスから得た心拍数データを解析することで、選手のふだんの睡眠やストレスの状態を可視化し、具体的な改善案を提案していきます。

そして、その両データを統合し、大事な試合に向けた心技体のコンディショニングをサポートするシステムをつくっていこうという計画です。

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また高知県立高知城歴史博物館と協同組合帯屋町筋と連携したプロジェクトでは、「侍の町構想」の実現を目指し、"かつて侍がいた町"をデジタル技術によって"見える化"する具体策を発表しました(上の写真左)。

例えば江戸時代の地図と、現代の地図情報を重ね(上の写真中)、その土地で過去にあった歴史をCGやVRで追体験できるプログラム(上の写真右)です。

このチームが掲げたミッションは、高知市中心商店街の活性化と、博物館の集客、そして県内各地の文化の集積。
国内外のお客さまに喜んでもらえるよう、この地域全体での面的な施策と、個々の店舗で実施する施策の両面からアプローチすることを計画しています。

  <素材となった古地図(上の写真中)>
   「高知御家中等麁図」安芸市立歴史民俗資料館 所蔵/高知県立高知城歴史博物館 提供


PBL 第1期の10プロジェクトの概要はこちら

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そして10のプロジェクトについて発表したあとには、各グループがブースを設け、参加者との意見交換会を行いました。

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そこでは、"地域の先輩たち"から、さまざまな熱い激励も。若い感性や常識にとらわれない発想を評価していただくとともに、まだまだ詰めが甘く、現状、実践が伴っていないプロジェクトを形にしていくための具体策までいただきました。

本格的な始動はこれから。各プロジェクトの進展は、あらためてご紹介します。

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