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- 日本機械学会中国四国支部で「優秀発表賞」を受賞
本学4名の学生が日本機械学会中国四国支部で優秀発表賞を受賞しました。この賞は、全229講演の中から優れた研究発表29件を行った学生に対して贈られるものです。
受賞した学生たちは、今回の受賞の喜びと共に、指導教員や研究室のメンバー、今まで支えてくれたご両親への感謝の気持ち、今回の受賞を糧に、4月から始まる新たなステージで精進していく旨の思いを語りました。
日本機械学会中国四国学生会第51回学生員卒業研究発表講演会 優秀発表賞
システム工学群 4年 板谷 覚子さん
「CFRPの微小熱ひずみ測定のための埋め込みEFPIセンサの開発」
(先端機械・航空材料工学研究室 指導教員:高坂 達郎准教授)
人工衛星の光学ベンチなど、熱膨張を抑えたい装置には、複合材料の炭素繊維強化プラスチック(CFRP)が使用されていますが、微小な熱ひずみの測定は難しいことが知られています。本発表では、このCFRPの微小熱ひずみを測定可能な埋め込みEFPIセンサの開発について紹介しました。ひずみ測定に適している光ファイバセンサのうち、ひずみ解像度や埋め込み性が高いなどの面からEFPIセンサを採用し、センサと測定システムの開発を行いました。そして、そのシステムによって0.02μεという高精度のひずみ測定が可能であることを示しました。本研究が進むことで、埋め込みセンサによるオンラインでの微小熱ひずみのその場測定を行うことができるようになり、これにより製品の使用中の熱膨張の保証と制御が可能になることが期待できます。
システム工学群 4年 荻野 晃一さん
「小型ジェットエンジンの推力及び騒音評価」
(航空エンジン超音速流研究室 指導教員:野﨑 理教授・荻野 要介講師)
本発表では、航空機から発生する騒音の中でも特に離陸時に支配的となるジェット騒音の低減へ向けた研究について紹介しました。ジェット騒音の低減方法としてノズル形状を用いた方法があり、実機へ採用されているシェブロンノズルには騒音の低下と共に推力を低下させる問題点があります。今回は、その問題点を克服すると期待できる楕円形状のノズルに関する推力とジェット騒音の評価を示しました。本研究で様々なノズル形状の評価を行っていくことで、推力の低下を防ぎ、ジェット騒音を低減させる新しいノズル形状の開発が期待できます。
システム工学群 4年 常田 仁さん
「慣性センサと床反力計を用いた複雑なバランス動作に対する質量中心推定」
(動的デザイン研究室 指導教員:園部 元康准教授)
本発表では、複雑なバランス動作に対する質量中心を、慣性センサと床反力計によって、簡易的に推定する研究について発表しました。この手法は、力学モデルに基づいて質量中心を推定するのですが、従来のモーションキャプチャによる推定法よりも簡単かつ、人への負担の少ない質量中心推定が行えることを示しました。本研究の進展により、様々な動作に対するバランス能力の評価が可能になるため、医療現場での活用が期待されます。
システム工学群 4年 仲村 兼斉さん
「定期旅客便の軌道予測のための3パラメタ法による飛行軌道最適化」
(機械・航空システム制御研究室 指導教員:原田 明徳准教授・岡 宏一教授)
本発表では、航空機に搭載されている飛行管理システムを地上で再現する研究について紹介しました。軌道予測に必要な最適軌道の生成において、3パラメタ法と呼ばれる方法をもとに、最適性の原理から着想を得た計算方法を新たに提案し、従来よりもはるかに少ない計算量で同精度の最適軌道が得られることを示しました。本研究が進むと、最適軌道と実飛行との比較を多数の飛行ケースについて行うことができるようになるため、飛行管理システムの再現につながることが期待できます。
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