脳コミュニケーション研究センター
Brain + Communication という考え方
脳コミュニケーション研究センター(Research Center for Brain Communication:BrainCom)は、脳科学と情報通信技術を核にして様々な学術領域の知見を高度に融合することによって、新しいコミュニケーション関連技術を創生するための学際的研究拠点として、平成24年4月に高知工科大学総合研究所に設置されました。
BrainComでは、一人ひとりがより健やかで心豊かに暮らせる安全・安心な社会を実現するために、
(a) 人と人とのコミュニケーション
(b) 人とマシンとのコミュニケーション
(c) (脳型)マシン間のコミュニケーション
を円滑化できる技術の研究・開発を推進します。
具体的には、MRIやEEG等の脳活動計測機器と超並列クラスタ(スーパーコンピュータ)を超高速ネットワークを介して連携することによって新たな脳コミュニケーション関連技術の分野を創生していくことを目指しています。
連携研究体制
脳コミュニケーション研究センターでは、Application(応用脳科学)グループ、Basic(基礎脳科学)グループ、Computation(脳計算論)グループの3つの研究グループを組織します。
Application(応用脳科学)グループは、脳情報を医学応用・工学応用に用いることで、脳情報から実社会への還元を目指します。例えば、脳機序に基づいたリハビリテーションや脳の療育の研究・開発を進めていきます。
Basic(基礎脳科学)グループは、知覚や認知、記憶、運動など人の持つ様々な機能における脳内の神経表象を明らかにしていきます。そして、脳内の情報処理機序を明らかにしていくことで、人に対する理解を深めていきます。
Computation(脳計算論)グループは、応用脳科学、基礎脳科学を推進するために、MRIやEEGから得られる多量多次元の膨大なデータを処理する解析法の開発や脳のモデリングを行っていきます。膨大なデータを瞬時に処理できるようスーパーコンピュータを用いるのでスーパーコンピュータの特性を生かすための並列化アルゴリズムの実装・開発も行っていきます。
情報通信技術を用いて脳機序を明らかにしていき、その成果を応用して社会のニーズに答えられるよう、これら3つの研究グループが相互に連携しあいながら新たなコミュニケーション関連技術の創生に挑戦していきます。