構造ナノ化学研究センター

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センター概要

金属,金属酸化物,半導体等のナノ粒子は,1〜100nm程度の大きさの無機物質群であり,バルク粒子とはまったく異なる物性を示す。この約20年の間に,これらナノ粒子の画期的な精密合成法が開発され,合成法,物性解明,配列化,触媒,生体応用など,様々な視点からの研究が加速的に進展した。これにより,この研究領域は,構造-物性相関および構造-機能相関を議論できる「ナノ粒子科学」へと大きく進歩しつつある。一方,我々は,独自に開発した液相ナノ材料合成法を駆使し,従来の手法では実現できなかった種々のナノ粒子群を開発している。そこで,この合成技術をさらに発展させるとともに,特異的な表面構造を鍵構造とするナノ材料を創生し,次世代の材料科学・分析科学・触媒科学に貢献する基礎学理の確立と実用展開を本センターの目的とする。

具体的には,表面形状が緻密に制御されたナノ材料を得るための方法論を確立するとともに,得られた一連のナノ材料を用い,以下の応用展開を目指す。

主な研究課題

表面構造が制御されたナノ構造体の環境耐性の実証と実用化:制御された表面構造を最大の特徴とする新規ナノ粒子集合体を土台とし,優れた環境耐性を有する革新的ナノ触媒材料の開発とその実用化を目指す。

  1. 特殊な表面構造で制御する高感度分析法の開発:粒子を構成する金属組成・粒子配列・表面構造など様々な構造的因子と分析効率の関係を精査し,高感度分析法の基礎を確立する。

一連の基礎研究・実用展開を通じ,異分野研究者・産官学の連携による高知工科大発のオープンイノベーションを創造すると共に,技術者・研究者・教員を目指す学生および若手研究者の成長を促す。

構造ナノ化学研究センターHP