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住化エンバイロメンタルサイエンス株式会社

KAWAMURA Yasufumi川村 泰史さん

最高の環境で研究にのめり込んだ経験すべてが、私の根幹です。

住化エンバイロメンタルサイエンス株式会社 研究開発本部 精密化学技術部 勤務 主席研究員

(工学部 物質・環境システム工学科 2004年卒業/大学院修士課程 物質・環境システム工学コース2006年修了/大学院博士後期課程 基盤工学コース2009年修了)

父の実家がある高知は、幼い頃から幾度となく訪れていた場所。そんな高知で開学3年目の新しい大学が学生を募っていることを知り、自然の中でのんびり大学生活を送りたいと受験を決めました。一流の教員の方々が揃っていること、産官学連携の大学として就職活動に力を入れている点も魅力でした。キャンパスや構内の桜並木がとても綺麗で、満開の夜桜の下で友人とお花見をしたことが懐かしく思い出されます。

1、2年次は個性的な友人たちに囲まれ、自由奔放な学生生活を謳歌していましたが、3年次からは一気に興味が研究へ向かいました。きっかけは、恩師である細川先生(細川隆弘教授2009年退職)の「実験台に向かうと、その先には誰も見たことのない世界が広がっている。それって面白くないか?」という言葉。光学活性化合物を効率的に合成するための不斉触媒メカニズム解明の研究にのめり込みました。この時に学んだ機器分析の知識が、今でも役立っています。

とはいえ、学部時代はいわゆる下積みの時期。朝礼(8:30)から始まり、社会に出た時に困らないよう、上下関係等も厳しく鍛えられました。前日に洗浄した器具の片づけから始まり、その日使用した器具の洗浄で終わる等、5Sも厳しく教えられました。また、細川・小廣(小廣 和哉教授)研究室の学生は皆意識が高く、互いに刺激を受けて切磋琢磨できる恵まれた環境でした。細川研究室では、研究のイロハから学生としてのあるべき姿、物事に取り組む姿勢、さらには人生観まで、研究室で学んだすべてが研究者としての私の根幹となっています。そして、何より両先生からは、化学の楽しさと、自分に自信をもつことの大切さを教えていただきました。

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今年で入社12年目。現在は、工業用の抗菌・防カビ剤、防腐剤、抗ウイルス剤などの開発・効力評価から、製造や営業部門の技術フォローまで、様々な業務に携わっています。私の所属する部署と密接に関わりのある精密化学品事業部では、お客様が技術の粋を凝らして作り上げられる工業製品を微生物障害から保護し、その製品を最適な状態に保持させるとともに、新たな価値の創造を担っております。社内での開発業務だけでなく、営業部員と一緒にお客様への訪問や工場での製品立ち上げに携わるなど、ひとつの製品を生み出し、販売後まで責任を持って関われることは、大変ですが楽しくもあります。営業部員やお客様との距離が近く、成果を肌で感じられることが研究のモチベーションにつながっています。

大学生活は、社会人になる前に残された最後の自由な時間。学生が将来の道を決めるために自分自身とじっくり向き合う、その場所が高知工科大学で良かったと心から思っています。

Memory of My Campus Life

大学時代の友は一生の友と言いますが、卒業してからも家族ぐるみで付き合い、酒を酌み交わせる親友ができたことは、私の宝です。写真は、2008年3月、既に卒業していた4期生たちに声をかけ、岡山で同窓会をした時の1枚で、親友の木戸さんとのツーショット。その後もお付き合いが続き、木戸さん夫妻とそのお友だちを交えたBBQで知り合ったのが縁で妻とも巡り会えました。結婚式の時には乾杯の挨拶をしてもらい、今も家族ぐるみのお付き合いをしています。

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みんな元気ですか?僕は頑張ってます

学生時代は卓球サークルに所属していたのですが、現在も健康のために卓球を続けています。昨年は西宮市のダブルスの大会でチーム優勝を果たしました。最近は、妻の好きな家庭菜園にも精を出すなど、休暇を満喫しています。

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2020年2月 取材