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ニッポン高度紙工業株式会社

KUROIWA Masahiro黒岩 正寛さん

研究活動を通じて知識を蓄え、物事の本質を掴むように変化。
ニッポン高度紙工業株式会社 技術開発部 開発課勤務
(工学部 知能機械システム工学科 2003年卒業/大学院修士課程 知能機械システム工学コース 2005年修了/大学院博士後期課程 基盤工学コース 2008年修了)

実家が香美市土佐山田町なので高知工科大学が建った時から間近に見て育ち、数学が好きであること・手を動かしてモノを作ることが好きであることから、高知工科大学に入学しました。その頃としては珍しい自宅生でしたので、他の学生との生活認識のズレや社会に接することへの不安を感じていました。

学部3年次での研究室配属で選択したのは、当時厳しいと評判の高かった「流体工学研究室」。蝶野先生(蝶野 成臣教授)の熱意のこもった研究室紹介と、辻先生(辻 知宏教授)のプログラミングの授業に興味を持ったことが決め手となりました。取り組んだ研究テーマは「欠陥対消滅が誘起する液晶流動」。液晶ディスプレイなどに用いられる液晶は、製造工程において液晶欠陥と呼ばれる分子配向の空間的歪みを生じることがあるのですが、その液晶欠陥を利用してアクチュエータ(駆動装置)ができないかをテーマに数値的、実験的に研究していました。高校までは漠然と受験のために"やらされていた"勉強が、大学では、やりたいことをやるために知識を蓄える、物事の本質をつかむことを目的とするように考えが変化し、考えることの大切さや楽しさを体感できました。そのことが原動力となって、入学当初は思いもしなかった博士後期課程まで進むことになりました。蝶野・辻両先生には研究に対する的確なアドバイスや様々な刺激をいただき、本当にお世話になりましたし、アメリカ・サンディエゴで開催された国際学会での発表など大きな経験も積むことができました。現在も時折大学にお邪魔してお会いするとともに、辻先生とは家がご近所であることから例えば忘年会など折にふれてお会いする機会をいただいています。

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大学院修了後、就職したニッポン高度紙工業株式会社は、電解コンデンサ用や電池用セパレータ(特殊用途紙)を製造・販売し、国内外で大きなシェアを占めている高知発祥の企業です。技術開発部に所属し、一次電池(アルカリ乾電池など、いわゆる一般的な家庭用電池)の正極と負極を隔離するセパレータの研究・開発を担当し、例えばより長時間使うことのできる乾電池の開発に寄与できるよう日々研究に取り組んでいます。研究・開発は市場調査から始まり、材料評価、設計開発、特性評価、製造技術開発およびお客様への紹介、知財化など業務は多岐に渡ります。また、新しいことへの対応なので柔軟な考え方も求められます。大学時代に研究を通して培った、物事に対する考え方や取り組み方、捉え方などは、今の仕事にとても生かされていると感謝しています。

Memory of My Campus Life

大学で流体工学研究室を選んだもうひとつの理由は、バレーボールのボール周りの空気の流れに興味があったから。中学から続けているバレーボールは大学でも続けていました。その当時から、地域スポーツの活性化として、県内外のチームを集めて「工科大杯」という名称で大会を開催しており、実は18年経った今でも「black Cap」と名称は変わりましたが、月1回ペースで続いています。年齢不問の男女混合チームでの大会で、当初は6~7チームの参加でしたが、現在は3部制で総勢50チームを超える大きな大会となっています。主催者としてこれからも地域活性の一翼を担いたいと思っています。

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みんな元気ですか?僕は頑張ってます

体力の維持を目的にマラソンを始めました。2016年からは毎年高知龍馬マラソンに参加しています。今年は3月に開催された四万十川桜マラソンに参加しました。あいにくの雨でしたが、見事な桜と景色を楽しみながら自己ベストを更新でき満足です。

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2021年3月 取材