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兼松エンジニアリング株式会社

MORIMOTO Hiroyuki 森本 浩行さん

探究心に火をつけてくれた先生や大学の環境に感謝。
兼松エンジニアリング株式会社 検査部 勤務
(工学部 物質・環境システム工学科 2009年卒業/大学院修士課程 物質・環境システム工学コース 2011年修了)

地元高知県の大学で、興味のあった生物学を学べる学科があるというのが入学の動機でしたが、入学当初はとにかく大学生になれて受験勉強から解放されたことが嬉しくて仕方ありませんでした。学部生1年次の最初は講義も熱心に学びましたが、2年次の時は、他に興味がうつり学業がおろそかになっていました。その生活がガラリと変わったきっかけが、3年次の研究室配属。人気のある研究室への配属は成績順で決まると聞き、猛勉強を始めました。頑張った甲斐あって第一希望の榎本研究室(榎本 惠一教授 2016年退職)に所属できることに。学びの意欲も強くなり、研究室配属の時にはすでに大学院への進学も決めていました。

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榎本研究室で取り組んだテーマは、室戸海洋深層水中に存在する海洋細菌が産出する色素産生物質の研究です。その細菌は、特定温度に保ち、真っ暗な環境下に置くと赤色色素を産出するのですが、この赤色色素(プロビィジオシン)には生理活性が報告されています。その有用な色素を、細菌が特定の条件下で産出する時に必要とする物質は何かを特定しようと研究を続けました。榎本先生は物静かで朴訥な感じのお人柄でしたが、例えば研究で必要な試薬の購入をお願いする際にも、購入の根拠を示し必要性をしっかり説明しないと了承いただけない厳しい面もありました。当時は不満に思った時もありましたが、今になると社会人としての仕事の進め方の作法を教えていただいたのだと気づき、とても感謝しています。また、研究や授業を通じて懇意にしていただいた有賀先生(有賀 修准教授 2018年退職)からも、実験や就活について親身に相談に乗っていただきました。先生がよくおっしゃっていた「やってみないと分からない」という言葉は、今でも仕事で悩んだ時に思い出す座右の銘となっています。このように先生にも恵まれた学生生活を送ることができました。

リーマンショックの影響で就職活動にはかなり苦労をしましたが、専門性というより人間性を認めていただき兼松エンジニアリングに入社。兼松エンジニアリングは、例えば道路工事やビル建設等の建築の基礎工事段階で出る土砂や石を吸引して除去する吸引車や下水管の洗浄を行う高圧洗浄車など特殊車輛を受注・オーダー制で製造する企業です。7年間の営業経験を経て現在は検査部に所属しています。検査部では、製品生産工程で、組立て検査後、塗装のために分解し再度組み立てた車輛を出荷に向けて最終検査を行っています。

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大学で培った「報・連・相」を重視した仕事の進め方や不明点を自分で調べ解決していく力を仕事で生かしながらこれからも頑張っていきます。

Memory of My Campus Life

学科内で開催した、研究室対抗ソフトボール大会。学部4年次で、卒業研究に本腰を入れないといけない時期にも関わらず、優勝チームには賞金が出るという"デマ"情報に踊らされて毎日練習に明け暮れ、榎本研究室は見事優勝を果たしました。結局、ビール券が賞品に出るもそのビールにもありつけず、うやむやに終わりましたが...。これをきっかけに学科内での仲が良くなり、院生との繋がりもできたので、賞金以上の価値があったイベントになりました。

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みんな元気ですか?僕は頑張ってます

大学周辺の静かで住みやすい環境が気に入って、今も土佐山田に住んでいます。休みの日は、家族で鏡野公園に行き、4歳になる息子と遊んでいます。

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2021年2月 取材