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ウシオ電機株式会社

ASAYAMA Junya朝山 淳哉さん

学生時代から現在まで、「光」に関わり続けています。
ウシオ電機株式会社 事業統括本部光源事業部勤務 シニアエンジニア
(工学部 電子・光システム工学科 2003年卒業/大学院修士課程 電子・光システム工学コース 2005年修了)

理系クラスで学び、工学系の大学を探していた時に、高知工科大学のオープンキャンパスに参加してきた先生から、実験や研究をするにはいい環境だと教えていただき、入学を決めました。とにかく実験が好きで、専門的な知識を習得しながら、それを実験で確かめるような授業をとても楽し みにしていた反面、授業についていけるか不安にも思っていました。実際に、かなり難しい授業もありましたが、先生方の熱心な指導や図書館など学びの環境が充実していることに助けられ、ついていくことができました。

3年次の研究室配属では、八田 章光教授の研究室へ。研究室紹介で見たプラズマの放電に魅力を感じたことに加え、その当時テレビのプラズ マディスプレイが全盛期だったことも理由のひとつでした。プラズマは、放電現象として、蛍光灯をはじめとする照明器具や溶接、エッチング、薄膜 形成等の加工技術に広く利用されています。大学の学士課程では、プラズマの発光効率に関する研究に取り組み、同じエネルギーでより明るく光らせるための試行錯誤を繰り返していました。修士課程に進んでからは、マイクロプラズマをテーマにし、非常に小さい空間での放電に関する原理的な研究に取り組んでいました。連日夜遅くまで研究室で実験を繰り返していましたが、当時、八田先生から「研究者に一番必要なのは、研究を続けることができる体力だ」と教えていただいたことが、今でも印象に残っています。

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就職の際にも、大学での研究を生かしたいと思い、「プラズマ」というキーワードで企業を検索したところ、真っ先にヒットしたのが、この会社でした。現在は非常に幅広い分野で製品を開発している企業ですが、入社当時は放電ランプが主力で、入社後も製品の理解などには、大学時代の研究が大変役に立ちました。

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現在の職場では、小型の真空紫外線ランプの開発を行っています。このランプから発する紫外線によって空気中の酸素をオゾン化し、そのオゾンが脱臭や有機物の分解、殺菌を行います。このランプを使用した、ポータブルな脱臭用の業務用機器は既に製品化され、ホテルの部屋の脱臭などに使われています。今はホルムアルデヒドなどシックハウスの原因となる物質の分解などにも対応できる製品の開発を進めています。このような製品の性能をより向上させるために、今以上に高性能な小型真空紫外線ランプの開発に取り組んでいるところです。

Memory of My Campus Life

大学院時代は年に5~6回、応用物理学会などで発表を経験させていただきました。普段温和な八田先生も、学会前はかなり厳しく、熱心に発表内容についての打ち合わせを繰り返したことを覚えています。特に、発表に使っていたOHPのフィルムをプリントできるポータブルなプリンターを先生が購入されてからは、学会前日まで宿泊のホテルで原稿修正を行っていました。今のようにパワーポイントを使用していたら、おそらく発表直前まで手直しが入っていたかも、と想像するだけで怖くなります。このように研究中心の生活ながら、時には研究室の先輩や友人たちと一緒に昼食を楽しんだりしました。香美キャンパスから車で龍河洞の先にある「山の食堂 Hana(ハナ)」に行って、ピザやパスタを楽しんだ後、研究室で夜遅くまで研究したことも懐かしく思い出されます。

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みんな元気ですか?僕は頑張ってます

最近は、小規模ながら家庭菜園を楽しんでいます。今の季節では、小ぶりなスイカやオクラなどが収穫できるようになってきました。小学4年生になる息子がオクラが好きなので作りがいがあるというものです。
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2021年7月 取材