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株式会社バッファロー

HYUGA Jun日向 淳 さん

パソコン未経験者を通信の企画開発者に変身させてくれました。
株式会社バッファロー ネットワーク開発部 勤務 ODM第四開発課長
(工学部 情報システム工学科 2005年卒業/大学院修士課程 情報システム工学コース 2007年修了)

大学進学を考え始めた頃は、ちょうど世の中にインターネットが普及し始めた時期で、今後ますます「情報」という分野が発展していくだろうと考え、高知工科大学の情報システム工学科を選択しました。創立して間もない大学には最先端の設備と機器が揃い、インターネットがサクサク動くことに感動したことを覚えています。また、ノートパソコンを無償で貸与してもらえることもとても楽しみでした。実を言うと、高校時代パソコンにほとんど触れたことがなく、パソコン本体だけでは何もできないと知ってガッカリしたくらい知識がなかったのです。専門分野の授業についていけるかなという不安が入学早々的中したのが、タッチタイピングのテスト。すでにキーボードを見ずに文字入力ができる友人たちの中、自分一人だけが全くできず、置いていかれた感を強く感じました。ゴールデンウィーク返上で猛特訓し、なんとかテストに合格。この頃から友人たちの援助のおかげで、パソコンをどんどん使いこなせるようになってきました。とはいえ、専門分野の授業内容はやはり難しく、悪戦苦闘を強い られていましたが、救いは先生との親密な関係でした。どの先生の部屋も気軽に訪問できる雰囲気で、疑問点や不明点も質問しやすく、理解できるまでお付き合いいただけました。

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研究室は、濵村 昌則教授の研究室に所属。幅広く情報分野を学ぶうち、特に無線に興味を強く持つようになったためです。どのようにしたら、電波を効率よく使えるかをテーマに研究していました。携帯電話や無線LANの普及に伴い、多数のユーザーが同時に無線端末を使用した場合でも快適に通信できるシステムの開発を目標に、大学院修了まで4年間研究を続けていました。研究発表用のデータ作成に、時には研究室で夜を明かしながらシミュレーションを何度も繰り返すという経験から、根気強さを身につけることができました。濵村先生の「気になるところはとことんやる」精神は今の仕事でも生かされています。
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就職の際には大学の手厚いサポートがあり、おかげで、国内シェアNo.1を誇るパソコン周辺機器メーカーに就職することができました。現在は、より速度が速く、複数端末同時通信でも安定した性能をもつWi-Fi無線LAN親機、子機の開発に携わり、製品仕様の作成、ODM各社への依頼、評価、認証試験、量産工程の確認など、企画段階から製品出荷まで一連の業務をこなしています。最近では、最新のWiFi規格「Wi-Fi 6」対応ルーターの開発に携わりました。タイミングよくテレワークの増加という社会現象もあって販売台数が好調です。企画開発の業務にとって、市場の先を読む力の重要性を改めて感じました。

今後の夢としては、海外向けの製品にも取り組んでみたいと考えています。住環境が日本と違うなど様々な制約もありますが、学生時代に鍛えられた根気強さ、粘り強さを武器に、「とことんやる」精神 で頑張っていきたいです。

Memory of My Campus Life

大学時代の課外活動では、CASTというサークルに所属し、小学校に出向いてパソコン教室を開いたり、遠隔地の学校で校舎のネットワークの構築などをボランティアで行っていました。知識を実践で生かすことができ、また、他学科の学生とも知り合いの輪が広がるなど、とても良い経験になりました。研究以外では「寝酒の会」が思い出深いです。友人宅に複数人で押しかけ、全員が寝てしまうまでお酒を飲み続けるという、かなりはた迷惑なイベントをよく開催していました。

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みんな元気ですか?僕は頑張ってます

休みの日は、7才と5才(双子)の娘たちと公園で遊んだり、時にはキャンプに出かけたりしています。今もし学生時代に戻れたら、高知県でキャンプ三昧したいですね。

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2021年7月 取材