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日本製鉄株式会社

NISHIMORI Junichi西森 淳一さん

工場長を経て、今は12人の部下と鋼管の技術開発に取り組んでいます。
日本製鉄株式会社 関西製鉄所 鋼管部鋼管技術室勤務
特殊管加工精整技術課長/冷間引抜技術課長
(工学部知能機械システム工学科2005年卒業/大学院修士課程知能機械システム工学コース2007年修了)

大学では機械系を専攻したいと考えていました。高知県出身で、地元で唯一「機械系を学べる大学」だったのが高知工科大学で、それとともに特待生制度があることが進学の決め手になりました。成績が上位5%以内に入ると学費が全額免除され、奨学金もいただけるというものです。1年ごとの更新で、特待生を維持することが勉強のモチベーションにもつながり、結果として4年間を通して学費免除と奨学金の権利をいただくことができました。

大学院を含む6年間、実家のある高知市内から車で片道1時間~1時間半かけて通学、特に朝のラッシュ時などは大変でした。高知工科大学は寮生活の学生が多く、彼らに比べると大学での時間(勉強、部活、余暇など)が限られていたので、もう一度学生生活を送るのなら今度は寮生活を経験してみたいです(笑)。

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所属していた蝶野 成臣教授・辻 知宏教授の研究室では、液晶の流動解析(数値解析)について研究。液晶の向きを制御することによって生じる微小な電気を利用し、超小型モーターを駆動させる研究に取り組んでいました。発表や論文作成時、相手に理解してもらうためにはどのように考えればいいのか?ということを徹底して叩きこまれ、そこで養われた客観的な視点、論理的思考などは就職後も役立っています。現在は、鋼管を製造する工程の製造技術開発の統括および人材育成の仕事に携わっています。その前が製造工場(直営社員170人、協力会社の社員190人)の工場長を務め、約4年間にわたって安全管理をはじめ生産、品質、コスト改善など、工場運営を手掛けていました。2022年4月1日付けで今の部署に異動となり、兵庫県尼崎市と和歌山県海南市の二拠点に勤務。12名の部下を取りまとめながら、鋼管の新しい技術の開発に取り組んでいます。

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日本製鉄(入社時は住友金属)に入るきっかけは、恩師の蝶野先生が大企業でキャリアを積むことを勧められていたのと、就職活動時に大学推薦がもらえたことがきっかけでした。ひとつ上の先輩で、大学推薦で住友金属を受けて不合格となった方がいて、「なぜダメだったのか」の理由を伺い、分析できたことがいい結果につながったと思います。また採用担当だった方に、面接前にいろいろとお話をいただくなど親切にしていただき、そこでのアドバイスも生かされました。私の場合、そうした人の縁もあって今の会社にお世話になっていますが、在学中の後輩の皆さんには、自分自身が得意なことや好きなこと、逆に苦手なこと、大切に思っていること、ワクワクすること、といった自分自身についての理解を深める時間をぜひ作ってほしいと思います。そうした自分の志向や強みを見つける場が高知工科大学の4年間にはあると思いますし、そこで得られた視点や考えが、より良い進路選択につながるはずです。

Memory of My Campus Life

在学中、研究以外でもっとも熱心に取り組んだのがフットサルです。中学・高校とサッカー部で、入学後にフットサルサークルが立ち上がったのを機に私も入りました。途中でサークルから部に昇格し、地元高知で開催されたインカレに出場できたのがいい思い出です。今でも仲のいい友だち二人もフットサル部のメンバーで、愛媛と東京に在住。こちらもコロナ禍以降会えていませんが、メッセージのやりとりは続けているので、落ち着いたらリアルでの行き来も再開させたいですね。

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みんな元気ですか?私も頑張ってます

現在は神戸市在住で、休日には家族みんなで、車で淡路島へ遊びにいくことも。子供は全員男の子で、2歳、4歳、6歳の3兄弟。すごくにぎやかです(笑)。奥さんも同郷ですが、コロナ禍で3年以上帰省できていないので、久しぶりに高知に戻れる日を楽しみにしています。

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2022年7月 取材