- 経済・マネジメント学群
株式会社i-plug/合同会社ミックスナッツ 代表
KITADAI Tsugunosuke北代 継之助さん
- 新卒対象のダイレクトリクルーティングサービスの企業で働きながら、起業し"二刀流"で頑張っています。
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株式会社i-plug/合同会社ミックスナッツ 代表
(経済・マネジメント学群2019年卒業)
浪人中に通っていた予備校で、高知工科大学の経済・マネジメント学群を勧められたことが、大学との出会いのきっかけでした。実は小学3年生の頃から両親に教えられながら株取引を始めたり、ビジネスアイディアを考えたりすることが好きで、他者と違う行動に心地よさを覚えており、中学生の頃には「自分で事業を起こしたい!」という気持ちをもつようになっていました。起業の目標に向けて、経済も経営も学べ、教授陣の学識・実践スキルの双方が非常に高いとの評判を聞いたことが受験の決め手となりました。中高生の時は、周囲と異なる言動は咎められ協調性を求められましたが、大学では「そのアイデアいいね、どうしてそう思ったの?」と先生方から積極的に深堀りいただける「個人の考えを尊重する」気風があり、高知工科大学に入学して良かったと思ったのが、今でも印象に残っているところです。
起業を念頭において様々なビジネスプランを模索していた中で、注目したのが「婚活イベント」。19才で参加した婚活イベントで、カップル成立率が低いのは仕組みの悪さからではないかと思い、システム改良の必要性を感じていました。その問題の答えを、経済学講義の中で見つけることができました。それは2012年にノーベル賞を受賞した「安定配分理論(DAアルゴリズム)」と呼ばれるマッチング理論。この理論を婚活イベントのシステムに応用することで、より適切なマッチング(カップル成立)が実現できないかをテーマに研究をしていました。研究を進めるためには、理論だけではなく、実際に婚活イベントを事業として運営し検証することが必要で、それが起業という幼い頃からの夢の実現にもつながると思いながらも、なかなか一歩踏み出せず...。そんな時、自分の背中を押してくれたのが、大学主催の韓国研修やタイ・シンガポール研修で偶然出会った友人です。この友人との出会いがなければ、今の自分はなかったと思います。大学2年生の2月に友人と共に学生団体CUBEを立ち上げ、婚活イベン卜事業を開始しました。ひとりではなく一緒に挑戦する仲間と出会い、起業の夢を実現できたことが、学生時代の最大の収穫です。婚活イベントは卒業までの2年間で70回開催に関わり、参加人数は約1,500名、そのうちカップル成立は500名という実績を残せました。
大学卒業後は、企業から学生に直接オファーを送る新卒ダイレクトリクルーティングサービスのOfferBoxの運営などを行っている株式会社i-plugに営業職として入社しました。東京で勤務していましたが、コロナ禍の中で、就業形態がフルフレックス、フルリモートヘ移行、そして子供が生まれたタイミングで妻の地元の福井県に移住しました。2022年から新規事業開発のプロジェクトマネージャーとして、新規サービスの企画立案を担当しています。新卒採用の一環として、企業の魅力を引き出し、どのように打ち出していけば新卒者採用に好影響が出るかを探り提案する、企業の採用支援サービス事業です。この事業のリーダーとしてマネジメントを担いつつ、合同会社ミックスナッツという会社を設立し、代表として婚活イベントサービスの展開を行っています。まさに大学時代からの起業の志を実現し、"二刀流"で頑張っていきたいと思っています。
Memory of My Campus Life
CUBEでは婚活イベント事業以外の地域活性化に関する活動にも取り組んでいました。「第16回キャンパスベンチャーグランプリ四国」では、外国人が不動産を借りる際、契約がうまく進められないケースが多い現状を踏まえ、Webを通じて借り手が条件を出し、大家さんがそこにオファーしマッチングさせるシステムを考案し、互いの不安を払拭し、契約を円滑に行うことが出来る仕組みを提案し、第2位にあたる優秀賞四国済産業局長賞を受賞しました。
みんな元気ですか?私も頑張ってます
休みの日には、立ち上げた会社、ミックスナッツの事業運営に力を注いでいることが多いです。事業の成長と、子どもの成長を比較し、子どもたちに負けないように事業を成長させることが趣味のひとつになっています。ただ、2才半になった双子の息子・娘とのふれあいの時間も大切にし、事業は子どもたちが眠っている間だけで進めています。
2024年2月 取材