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山九株式会社

Sumoto Kana須本 果奈さん

化学好きの高校生をキチンと研究者に育ててくださった先生に感謝です。

山九株式会社

(工学部物質・環境システム工学科2010年卒業/大学院修士課程 物質・環境システム工学コース2012年修了)

 高校の時から理系のコースを選択していて、特に化学をより深く学びたいと思っていました。出身地の広島からあまり離れないエリアで進学先を探し、高知工科大学に巡り合いました。当時まだ新しい大学で、日本に数基しかない実験機器が揃っていることと、成績優秀者だと学費免除になる「特待生制度」に魅力を感じ、入学を決めました。入学前から、大好きな化学に取り組めることが楽しみで、白衣を着て実験をしている姿を想像してワクワクしていたことを覚えています。

 研究室では小廣 和哉 教授の下で「高温・高圧水を用いた無触媒下での有機化学合成反応」について取り組んでいました。このテーマは比較的歴史の浅い分野ですが、近年注目を集めている合成手法のひとつです。従来の触媒を用いた反応と比較して、触媒の使用量を減らすことで、環境への負荷を低減できるとともに、 触媒の購入コストや廃棄処理コストが削減できるため経済的なメリットもあります。ただ、まだまだ多くの課題が残されている分野で、自分自身の研究も納得のいく結果を残せないままでいるので、もしもう一度学生に戻れるなら、研究に引き続き取り組みたい気持ちでいます。
 小廣先生はいつも非常に優しく、質問を抱えて研究室を訪問した際も、丁寧に教えてくださいました。研究だけでなく、人として大切にしなければいけないことや何事においても自ら考え答えを出すという生き方の基礎を培っていただけたことから、勝手に高知県における父親だと思っています。

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 就活の年は、ちょうど超氷河期にあたり、苦労もしましたが、面接で前向きに自分の進みたい方向を示したことが功を奏し、現在の会社に採用していただきました。入社から6年ほどプラントエンジニアリングの分野で現場監督および工事責任者を経験し、現在は企画業務の部署で、機工事業の中期経営計画や事業戦略の策定、トレースなどに携わっています。様々な数値データを駆使した分析力や、課題に対して自分自身で考え答えを出すという姿勢など、大学で鍛えられた力が今も役に立っていると感じています。
 ただ英語に関してはもっと学生時代に勉強したり、留学したりしておけばよかったと思っています。海外にも多くの拠点があり、海外出身の方々も多いグローバルな環境の職場ですので、今からでも語学学習のアプリなどを使って英会話にチャレンジしてみようかと思っています。

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Memory of My Campus Life

 中学時代に演奏経験のあるチューバで、大学の吹奏楽部(WINDBRASS)に所属し、様々な会場で演奏していました。大学4年の時の高知県の吹奏楽コンクールでは、あと一歩で金賞は取り逃したものの、それまで銅賞続きだったところから"惜しくも銀"までいけたことがとても嬉しく思えました。

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みんな元気ですか?私も頑張ってます

  同じ学科や部活動の友人には今もFacebookでつながっている人もいますし、結婚式などで旧交を温めたりすることもあります。休みの日は旅行や食べ歩き、マッサージなどで気分転換をはかったりしています。

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2024年11月 取材