航空宇宙工学専攻

絶対的な安全性・信頼性が求められる
航空機や宇宙機器の設計・開発を学ぶ
学ぶ意義
近年、最新鋭の航空機の開発に日本の機体メーカーやエンジンメーカーが関わるようになり、世界の航空工業界における日本の立ち位置はますます重要になっています。また日本の宇宙開発の世界での立場を向上させるH3ロケットの開発や、小惑星探査機による惑星形成の起源や生命誕生の起源の秘密に迫る調査など、まさに熱い眼差しが向けられています。このように日本の航空宇宙工学分野は世界最高レベルの技術を維持しながら、さらなる研究開発に挑戦し続けています。
将来の展開
本専攻では、4力(流体力学、材料力学、機械力学、熱力学)と制御工学を基本に、航空工学や宇宙探査工学など航空宇宙工学に関する深い専門知識と技術を身につけます。修士課程では、学士で学んだ基礎知識を発展させ、高度で最先端の専門知識を習得し、研究活動、学会活動等を通じて課題設定能力、問題解決能力、論理的思考能力等を養います。将来は、航空機やロケット、航空宇宙機器関連の開発・設計を行う技術職や研究職のみならず、幅広く機械・電子分野の業界で、システムや各種要素の研究開発、設計等ものづくりに貢献できる職種に就くことが期待されます。
こんな講義があります
航空工学
航空機の飛行性能を評価する際に用いられる揚力・抗力係数などを総称して空力特性と呼びます。空力発生のメカニズムの解釈には流体の粘性と圧縮性を理解することが重要です。この講義では航空機のための流体力学理論を学びます。
航空機構造工学
軽構造の代表である航空機構造の設計に必要な基礎知識を学び、航空機の概念設計・構造設計の手法についても学びます。また、主として薄肉構造(モノコック構造)が用いられますが、そのような構造に曲げやねじりが加わる時に生じる応力の計算方法を学びます。
こんな研究室があります
先端機械・航空材料工学研究室 (高坂 達郎教授)
筋肉・神経の機能をもつ生物のような新素材を航空機や自動車に活用する
《受け入れ可能な専攻》航空宇宙工学/知能機械工学
生物は、痛みや熱さを感じ、怪我を治し、自ら変形するような、現在機械に用いられている素材と比べてはるかに高い機能をもつ素材で出来ています。しかし、生物の素材の強度は機械に使う材料に比べるとはるかに及びません。そこで当研究室では、自ら変形する圧電材料や人工神経である光ファイバーを材料に組み込むことで、航空機や自動車に用いることが可能な強度をもち、さらに生物のような機能をもつ新素材の開発を行っています。また、産学官連携の共同研究を通じて、その実用化をめざした研究を行っています。
航空エンジン超音速流研究室 (荻野 要介講師)
航空宇宙機まわりの複雑な高速流動現象を理解し高度化をめざす
《受け入れ可能な専攻》知能機械工学/航空宇宙工学
航空機や宇宙機はそれぞれの目的に適う複雑な機体形状をもち、その飛行速度は遷音速から極超音速まで広範です。航空機は気流から揚力や抗力を受けますが、空気の圧縮性による衝撃波の造波抵抗と粘性による摩擦抵抗なども同時に発生します。さらに気流の乱れによって大小無数の渦構造をもつ乱流が機体全体を揺らします。他方、宇宙機では気流からの空力だけでなく熱対策も重要です。衝撃層の高温空気による熱伝導と窒素や酸素の解離や電離などによる化学反応熱、流れ星の光のような強い発光熱によって加熱されます。大変に複雑で複合的な流体現象は機体開発の大きな障壁です。我々の目標は、非常に高い精度の数値シミュレーションを実施することでJAXAの飛行試験や風洞試験と連携し、その壁を乗り越えることです。
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