環境数理専攻

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データサイエンスを活用し、グローバルに活躍する文理融合型の人材をめざす

学ぶ意義

地球および地域の環境と経済的発展が両立して人間が幸福で持続可能な社会をめざすこと、データをそのための資源として活用すること、この二つが産業界をも巻き込む世界的な大きなうねりとなっています。このトレンドが交わる点に「環境数理」が位置しています。本専攻では、人工知能を含むデータ分析力やシミュレーション力を基礎としたデザイン力(設計・企画力)を獲得することによって、企業や社会の課題に応えることのできる地力を身につけていきます。

将来の展開

自然科学および環境学の幅広い知識とデータサイエンスのスキルを身につけ、持続可能な社会づくりに向けて幅広い分野でグローバルに活躍できる人材となることをめざします。大学院では、さらに専門性の高い分析力とデザインカを養い、公的機関の専門職や、民間企業の企画・開発業務、マネジメント業務のスペシャリストとしての活躍が期待されます。

こんな講義があります

環境とシミュレーション

現代の科学研究や技術開発のあらゆる分野において、「数値シミュレーション」は今や不可欠な要素技術です。捕食者と被捕食者が争いつつ共存する生態系のモデル、簡単な方程式から複雑な文様が生まれることにおける「チューリング・パターン」の数理、気象学のローレンツモデルにおけるカオス的挙動等、環境科学における諸現象を題材にとって、プログラミングの実習を通して数値シミュレーションを実践的に学びます。

デーサイエンスの基礎1

推測統計学と機械学習の基盤であるベイズ統計学の基礎を学びます。高校の数学に含まれる内容から丁寧に教えます。標本や事後確率といった概念については、早い段階から繰り返し学んで、徐々に理解を深めていくことが肝要です。そのスタート講座です。今後必要とされるデータ解析(仮説検定・Al利用)において、アプリケーションツールの中身が一定レベルまで理解できる基盤力を養成することをめざします。

こんな研究室があります

※専攻・副専攻に関わらず、学群内のすべての研究室を志望することができます。

シミュレーション物理学研究室 (小林 未知数准教授)

「たくさんあることで初めて見える現象」の理解へ

km.jpg水は摂氏100度以下で突然水蒸気になります。この現象が起こるためには水の分子がたくさんあるということが重要で、原子3つからなる水分子の構造だけをいくら調べても理解できません。本研究室では特にコンピューターシミュレーションを用いることにより、水が水蒸気になったり、細長い液晶分子の向きがすべて一方向にそろったり、宇宙の中で塵が集まって惑星になったり、自然現象だけではなく人間が集まると貧富の差が生じたりするような社会現象まで、たくさんあることで初めて見える様々な現象の理解に迫ります。

気水圏動態研究室 (端野 典平准教授)

データとシミュレーションを駆使し、雲と降水の現象を探求する。

ht.jpg気候変動が進む中、水災害を減らし、水を有効に使うためには、雲や雨の現象をよりよく理解し、予測を改善してゆく必要があります。本研究室では、雲と降水ができる物理過程や気象現象について、観測データやスーパーコンピューターを用いて研究しています。雲や雨は、マイクロから数千キロメートルの大きさの物理過程が現れた結果であり、様々なデータや数値モデルを用いてやっと把握することができます。現在、北極の雲や熱帯の積乱雲、中緯度の雪嵐や四国の大雨について研究しており、深層学習を用いた応用研究にも取り組んでいます。

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